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ここにもフォトニクス



お掃除ロボットが障害物を検出
障害物センサ
光の波長 赤外線
応用分野 家庭
お掃除ロボットが障害物を検出する「目」として、フォトダイオード(受光センサ)が使われます。モーションセンサなど、人の動きの検知にも利用されています。
レーザ光による大気観測
LIDAR(ライダー)
光の波長 可視光 赤外線
応用分野 環境
レーザ光を大気中に照射して、大気分子や浮遊物質などからの反射光や散乱光を光センサで検出することにより、地表の状態、大気中の粒子、雲の測定を行うLIDAR(ライダー)という技術があります。LIDARは大気の研究や気象学、地質学、地震学、リモートセンシングなどで利用されています。
がんや認知症の早期発見
PET検査、PET-CT検査
光の波長 ガンマ線 X線
応用分野 医療
がん細胞は、正常細胞に比べて、より多くのブドウ糖を取り込みます。そこでブドウ糖の性質によく似た薬を体内に注射し、その集積具合を撮影した画像から、がんの有無を調べます。広い範囲のがんの早期発見に有効です。また、脳内のブドウ糖集積画像から、アルツハイマー症など認知症の兆候をとらえることもできます。
関連情報:
光で病気がわかる!?
~国際周期表年2019にちなんで「F(フッ素)」のお話~
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ヒッグス粒子をとらえる
高エネルギー物理学実験
光の波長 紫外線 可視光 赤外線
応用分野 高エネルギー物理学
あらゆる物質に質量を与えることから、神の粒子といわれるヒッグス粒子。半世紀の間理論上の存在でしたが、CERN(欧州原子核研究機構)は世界最大の粒子加速器「大型ハドロン衝突型加速器」で実験を行い、2013年にその存在を確認しました。その検出器には、浜松ホトニクス製のシリコンストライプディテクタ(SSD)やアバランシェフォトダイオード(APD)、光電子増倍管(PMT)が使われています。
炎をとらえる
炎検出器
光の波長 紫外線 可視光 赤外線
応用分野 家庭 産業 防犯
家庭用の給湯器や暖房機器の安全管理に、炎から放射される光を検出する半導体光センサが使われています。また、炎からの紫外線成分を検知する光センサは公共施設や飲食店舗において火災報知器や放火監視センサ、バーナー燃焼監視装置などに使われています。
自動車の機能を支える
タッチパネルスイッチ、MOSTネットワークの送/受信など
光の波長 可視光 赤外線
応用分野 自動車
自動車のタッチパネルスイッチやオートライトの周囲光量/昼夜検知、MOSTネットワークの送/受信、自動防眩ミラーの周囲光量検知などに、たくさんの光センサが使われています。
スマートフォンの多機能センサ
カラー/近接センサ
光の波長 可視光
応用分野 家庭 都市設備
カラー/近接センサは、スマートフォンなどにおいて、ディスプレイの画質調整、タッチパネル機能のオン/オフの制御、着信表示を実現します。顔が近づいた場合に検知して、タッチパネル機能をオフにして、液晶バックライトを消灯します。
小惑星を調べる
小惑星探査機「はやぶさ」
光の波長 X線 赤外線
応用分野 天文学
小惑星イトカワから直接サンプルを採取することで、惑星や太陽系の起源に迫ろうとした「はやぶさ」。さまざまなトラブルを乗り越え、2010年6月に地球へ帰還した「はやぶさ」には、浜松ホトニクス製のセンサを内蔵した蛍光X線スペクトロメータ(小惑星の地表物質を上空から調べる装置)や近赤外線分光器(地表の鉱物の種類や地表形状を分析する装置)が搭載され、光の目でイトカワを観測しました。
壊さないで物体の内部を検査する
X線非破壊検査
光の波長 X線
応用分野 産業
X線を使うことで、物体を壊さずその内部を観察できることから、空港での危険物検査、生産ライン上での食品検査などに応用されています。ここでは、荷物やパッケージを開けることなく内部に隠された危険物や食品に混入した異物を調べることができます。生産ラインの内部観察は、食品以外でも広く用いられ、例えば電子部品の不良や欠陥を見つけることで、品質向上に役立っています。近年は、通常のX線撮影では判別しにくい、材質の違いも観察できる技術が開発されています。
放射線を計測する
放射線監視装置
光の波長 ガンマ線 X線
応用分野 環境
原子力発電所や原子力研究機関だけでなく、国境や港、空港などで核物質の流出を防ぐために放射線監視装置が使われています。核物質から放出されるガンマ線やX線などの放射線をとらえるために必要なのが、光電子増倍管やシンチレータといった光技術。携帯型の監視装置やドアモニタといった装置に活用されています。
ニュートリノをとらえる
高エネルギー物理実験、陽子崩壊実験
光の波長 紫外線 可視光
応用分野 高エネルギー物理学
1987年に史上初の大偉業「超新星爆発からのニュートリノ観測」を成し遂げたカミオカンデ。16万光年離れた超新星爆発からもたらされた千載一遇のチャンスをとらえたのが、浜松ホトニクス製の1000本の巨大な光電子増倍管でした。ニュートリノの観測は素粒子の研究に大きな飛躍をもたらし、実験を指揮した小柴昌俊・東京大学特別栄誉教授のノーベル物理学賞受賞につながりました。
油田を調査する
油田探層計測
光の波長 ガンマ線 X線
応用分野 エネルギー 産業
ガンマ線やX線といった放射線を利用すると、油田の位置や大きさを調べることができます。油田開発の準備として試しに掘る穴、試掘抗は地下数千メートルと深く、地熱によって周辺温度は150~200℃の高温となります。また、衝撃や振動も加わる過酷な環境です。このような環境にも耐えられる光電子増倍管を使って放射線を検出しています。
半導体ウェハを製造する、検査する、カットする
半導体故障解析、ステルスダイシングなど
光の波長 紫外線 可視光 赤外線
応用分野 産業 半導体
半導体の製造・検査工程では、さまざまな光技術が使われています。赤外線を利用した半導体の内部検査や、LSIなど半導体デバイスの故障によって引き起こされる微弱な発光・発熱・電気的変化をとらえて画像化し、故障個所を特定する半導体故障解析装置があります。また、レーザを用いてウェハ内部を加工し、高品質にカット(分割)するステルスダイシングという技術もあります。
静電気を取り除く
静電気除去装置
光の波長 X線
応用分野 産業
粉体の包装や梱包、高速移動体(フィルム、印刷など)の製造に邪魔になる静電気を、微弱なX線を使用して取り除きます。この方式はフォトイオナイゼーションと呼ばれ、塵や電磁ノイズ、オゾンが発生しないクリーンな静電気除去ができます。
ものの表面をキレイにする
表面改質、ドライ洗浄
光の波長 紫外線
応用分野 産業
光を使って、医療用品、食料品、パッケージなどの表面洗浄や滅菌処理を行います。環境に優しく、ダメージや粉塵が生じないドライ処理ができるため、幅広い用途に対応する技術です。処理速度、品質、歩留まりの向上に貢献しています。
脳内の酸素の状態を見る
脳酸素モニタ
光の波長 赤外線
応用分野 医療
酸素不足による脳組織のダメージは身体的・精神的機能障害の原因とされ、救命救急現場や手術現場など医療現場では、脳内酸素の観察は最も重要な監視項目の一つとなっています。脳酸素モニタは、生体に安全なわずかな光(近赤外線)を照射し、深部組織の酸素や血液濃度などから、脳内の酸素状態を連続的に測定します。
新しい薬の候補を見つけ出す
創薬スクリーニング
光の波長 紫外線 可視光
応用分野 医療
新薬は、通常製薬会社で十数年におよぶ長い研究開発を経て生み出されます。その過程であるスクリーニングは、たくさんの化合物から薬の候補を探し出す作業で、効率的な新薬開発には欠かせない工程です。創薬スクリーニングシステムは、化合物による細胞の反応を測定し、薬の候補となる化合物を抽出するもので、一度に1500以上の反応測定を可能とし、新薬開発を強力にバックアップします。
いろいろな製品の製造に活躍するレーザ
レーザ加工
光の波長
応用分野 産業
レーザ光は、強度が強く指向性に優れ、波長と位相が重なった光の集まり(コヒーレンス)であるといった特性があるため、加工に適した光源といえます。
レーザマーキング、溶接、切断、穴あけ、ろう付け、焼き入れ、はんだ付け、樹脂溶着、さらには微細加工などさまざまな用途にレーザは用いられています。
レーザマーキング、溶接、切断、穴あけ、ろう付け、焼き入れ、はんだ付け、樹脂溶着、さらには微細加工などさまざまな用途にレーザは用いられています。
地上に太陽をつくり出す
レーザ核融合
光の波長
応用分野 エネルギー
次世代エネルギー源として研究されている核融合発電。プラスの電荷を持った原子核同士を衝突させてその莫大な反応エネルギーを取り出す研究が多くの研究機関で行われています。核融合に使われる原料は海水中に無尽蔵にあるばかりではなく、地球環境を乱すことのないクリーンで安全性の高いエネルギー源として多くの可能性を秘めています。レーザ核融合は核融合発電をレーザの光エネルギーによって起こそうとするもので、高出力・高効率な半導体レーザによって連続した核融合反応が可能になってきています。
電子機器のさまざまな機能を支える
電子機器のキーデバイスとして活躍する光センサ
光の波長
応用分野 家庭
自動ドアや自動改札、自動販売機やATM、自動車や携帯電話、さらには病気の診断や治療、環境状態の測定など... 私たちが暮らす世界の中のさまざまな道具(電子機器)には、光センサがキーデバイスとして搭載されています。光センサは光を電気信号に変えることで、物体の大きさ・長さ・位置・距離・形状・明るさ・色・温度・成分など、さまざまな情報を得ることができるようになります。光センサの応用範囲は拡大・多様化し続けています。光を利用したテクノロジーの研究開発(フォトニクス)があらゆる分野で盛んに行われており、「21世紀はフォトニクスの時代である」といわれています。